【磯採り】何年かぶりの潮干狩りで火がついた|宇佐大橋の磯から始まった、貝採りの春

磯採り

3月20日、大潮の祝日。何年かぶりに潮干狩りに来た。場所は高知県土佐市宇佐町、宇佐大橋の下。潮がよう引いて、磯の岩場がむき出しになっている。家族は誰も行きたがらんかったので、今日は一人だ。

——今思えば、この何の気なしの一人磯採りが、その後の「貝採りづいた春」の始まりだった。

宇佐大橋の下、潮の引いた磯

宇佐大橋の橋脚と潮の引いた磯、澄んだ水

宇佐大橋といえば、高知県土佐市宇佐町と横浪をつなぐ、あの赤い橋だ。橋の下は、休みの日になるとバーベキューをしていたり、親子で海に遊びに来ていたりと、わりと賑やかな場所。今日も家族連れがちらほら見える。

潮が引くと、橋脚の足元まで歩いていける。岩場がずらりと顔を出して、いかにも何かおりそうな雰囲気だ。

採り方は「ただ拾うだけ」

やることは単純で、岩に貼り付いた巻貝をただ拾っていくだけ。おもしろいのが、潮だまりの中だけやなくて、わりと乾ききった岩の上にもしっかり貼り付いていること。こんなとこで干からびんのか…と毎度感心する。かがんで、拾って、バケツに放り込む。無心になれて、これはこれで悪くない。

途中、同じように貝を拾っていた知らん親子に声をかけた。

自分「久々に来たけど、どう? 取れゆうかえ?」

親「うん、ぼちぼちやけど、去年の方が良かったねえ」

なるほど、去年の方が良かったか。まあ、それでもバケツにはぼちぼち溜まってきた。

磯採りのおまけ:お宝拾い

磯で拾ったアオリイカ用のエギ(餌木)

潮干狩りに来ると、貝以外の“お宝”が拾えることもある。この日見つけたのが、これ。エギ(餌木)だ。アオリイカを狙っていた誰かが根掛かりで切られたか、波で流されてきたんやろう。よく見ると、これはエバーグリーンの「番長」。最近はエギングをやってないが、現役の頃に何度も使った見覚えのあるエギだった。

エギは安いもんやない。1本1,000円overも普通だ。それが磯にポツンと落ちてるんやから、釣り人としては思わず「やった!」と声が出る。貝も採れて、お宝も拾える。磯採り、コスパ良すぎやろ。

帰りに、宇佐大橋ふもとの「西村水産」で牡蠣を

そういえば、家を出る前に息子から「牡蠣買うてきて」と頼まれていた。磯までは来んくせに、こういうのはちゃっかり頼んでくる(笑)。帰り道、宇佐大橋のふもとにある「西村水産」へ寄る。ここは地物の貝がずらりと並ぶ店で、見ているだけでも楽しい。

西村水産の店頭に並ぶ牡蠣・あさり・流れ子
西村水産のハマグリ・ホンビノス・ミル貝・ニシ貝・アワビ

牡蠣は1個150円。ほかにも、あさり、ハマグリ、ホンビノス、ミル貝、ニシ貝、サザエ、アワビ、流れ子(トコブシ)まで並んでいる。値段を眺めながら「自分で採った貝はタダやな」なんて、ちょっと得意げになる。自分で拾うのも、こうして新鮮なのを買うのも、どっちもええ。頼まれた牡蠣を手に、帰路についた。

持ち帰って、塩ゆでに

持ち帰った磯の巻貝(ニナ)を塩ゆでに

家に帰って、さっそく塩ゆで。塩分は3〜4%くらい。茹で時間は……正直、忘れた。適当だ。沸いた湯に放り込んで、頃合いを見て上げる。これくらいの貝は、神経質にならんでも美味い。針か爪楊枝で、クルッと身を引き出す。この作業がまた、地味に楽しい。

食べてみる:ニナ、ニガニシ、そして“ミニサザエ”

ニナは磯の香りがしっかりして、コリコリ。ニガニシは名前のとおりほろ苦い。でもこの苦みがクセになって、一個食うともう一個に手が伸びる。

そして当たりが、蓋の分厚いやつ。名前はわからんかったが、調べてみるとどうやらスガイらしい。サザエと同じ仲間で、まさに「ミニサザエ」。小さいながらサザエの風味があって、今日のいちばんの当たりだった。

この一日から、火がついた

一人で来て、黙々と拾って、塩ゆでで一杯。家族は来たがらんが、これはこれで、なかなかええ休日や。

……と、この時はまだ軽い気持ちだった。が、何年かぶりのこの潮干狩りで、すっかり火がついてしまった。この後、県外まで初めてのマテ貝掘りに遠征したり、久々に亀の手を採りに行ったり——気づけば、すっかり磯採りづいた春になっていた。さらにその流れは、初めてのチャンバラ貝採りにまで続いていく。すべては、この宇佐大橋の磯から始まったのだ。

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高知在住の50代。高知県内を中心に釣りや潮干狩りを楽しみ、時には隣県へも遠征。旬の釣りを満喫しながら、釣れた魚・採れた貝を使って適当に・簡単に・まったりと料理するのがモットー。

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