6月14日、大潮。干潮は11時19分。
今日狙うのはチャンバラ貝。マガキガイとも呼ばれる、この辺りの磯で獲れる巻貝だ。実は今回が人生初挑戦。「ここら辺で獲れるらしい」という情報だけを頼りに現場へ向かった。
着いてみると、すでに先行者が一人。やっぱり知っている人は知っているもんだ。
今日の装備
- 海パン+ラッシュガード+磯靴
- 貝を入れる網
- 箱ビン(昔アユを獲っていた頃に使っていた、水中をのぞくアレ)
- 親父特製のマジックハンド(先に滑り止めのゴムを巻いた自作品。元々は高いところの野菜や果物を取るための道具)

干潮とはいえ、チャンバラ貝のいる場所は海に入らないと届かない。腰から胸まで浸かっての貝獲りスタートだ。外気温は25度で曇り。入った瞬間は「ちょっと冷たいな」と思ったが、川と違って海水。すぐに体が慣れた。
箱ビンで覗くも、これが難しい

箱ビンで海底を覗きながら、ゆっくり移動して探す。……が、これが初めてだと本当に見えない。少し動くだけで砂煙が舞って、視界が一気に濁る。歩き方、進む方向がとにかく大事だと痛感した。
しかもチャンバラ貝は、砂泥地に完全に同化している。アサリなら殻はツルッときれいで、苔が生えて汚れているのは大体死んでいる貝、というのが常識。ところがチャンバラ貝は逆で、死んだように汚れて、ただポツンと落ちている。それが生きているんだから紛らわしい。
採り方自体はシンプルで、見つけたら拾うだけ。ただ、そのまま拾おうとすると潜らないといけないので、ここで親父特製のマジックハンドの出番だ。挟んでヒョイと網へ。これが地味によく効く。
これがチャンバラ貝。噂どおりの“寄生獣”

手に取ってよく見ると——なるほど、噂には聞いていたが、確かにミギーみたいな寄生獣だ(笑)。手に乗せてしばらく持っていると、中から足を出してひっくり返って、思わず「うお!」と言ってしまった。なかなか力強い。

この力強い足の先には鎌のような爪(フタ)があって、これを振り回す様子が「チャンバラ」の名前の由来らしい。確かに、手の中で暴れる感じは納得だ。
地元の常連さんに教わる
先行者のベテランらしき人と話してみると、この磯の常連さんだった。いろいろ聞けたのが、今日いちばんの収穫かもしれない。
- チャンバラ貝は移動が早い。「ここにいたと思っても、大潮で潮回りが変わると、いたりいなかったり、別の場所に移動したりで読めん」とのこと。
- 「あなたの方が背が高いから、あそこら辺をやってみるといいよ」とポイントまで教えてくれた。実際、そこで結構獲れた。
道具も、採る道具も入れる道具も効率が良さそうで、年季が違う。常連さんは自分の3〜4倍は採っていた。途中で小舟に乗って移動していったので、漁師さんだったのかもしれない。市場に卸しに行ったんだろうか。
釣果はどんぶり2杯分

1時間半ほどで、どんぶり2杯分くらい。初めてにしては上出来だと思う。
※チャンバラ貝(マガキガイ)の採取については、少し前に亀の手を採りに行った時と同様、高知県水産振興部漁業管理課に確認済み。漁業権の設定は場所によって違うので、採りに行く人は必ず事前に、地域の漁協・自治体に確認を。
撤収と砂抜き

本当はもう一か所、ポイントを移動するつもりだった。でも車のシートカバーを付けておらず、このままじゃシートがびしょ濡れ。一度着替えてまた着替えるのも面倒だし、潮もどんどん満ちてくる。ということで、今日は終了。
獲った貝は苔や泥が付いているので、現地の海水で洗ってから、ブクブク(エアポンプ)をセットしたクーラーボックスに投入。上げ底にして砂を吐かせながら、帰路についた。
次はもっと静かな磯で
正直、次に来るときは人のいないポイントを自分で開拓したい。常連さんには感謝だけど、自分だけの磯を見つけるのも、この遊びの醍醐味だと思う。ポイント探し、ちょっと楽しみになってきた。
さて、肝心の実食編は次回。塩茹でして、爪を持って身を引っ張り出す——あの「チャンバラ」な食べ方を初体験してみる。お楽しみに。

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