イカの沖漬けは3倍濃縮だと辛い|二段階で漬けたら、身まで味は入った

料理・レシピ

21杯釣ってきたイカを、今回も沖漬けにした。前回の宿題を持ち越したままだったからだ。

先に結論を書いておく。身の中まで味は入った。狙いどおりである。ただし、辛かった。

皿に盛った生のイカの刺身と沖漬けの刺身
左が生の刺身、右が沖漬け。同じ日のイカを、二通りで食べ比べた。

前回は、身に味が入っていなかった

初めての沖漬けは、家にあった2倍濃縮の麺つゆで漬けた。結果は、ゲソと目の周りと肝は文句なしに旨い。ところが皮を剥いだ身のほうは、中まで味が浸透していなかった。食べる前に麺つゆをかけて帳尻を合わせたくらいである。

あの時に分からなかったのは、原因が時間なのか、濃度なのかということだった。12時間では短かったのか、それとも2倍濃縮では薄かったのか。判断がつかないまま終わっていた。

今回は、そこに手を入れてみた。

今回は、二段階で漬けた

まず8月1日の夜、船の上で釣れたイカをそのままタレに放り込む。ここは前回と同じだ。

船上でタッパーの麺つゆに漬けたケンサキイカ
船の上で投入したところ。生きたまま入れるので、しばらくは色が変わり続ける。

変えたのは中身で、今回は3倍濃縮の麺つゆを持ち込んだ。前回が薄かったのなら濃くすればいい、という単純な発想である。

それから14時間後、翌8月2日の昼。ここで一度取り出して、皮を剥いだ。

14時間漬けて皮を剥いだイカの身
14時間漬けて、皮を剥いだ状態。部位によってムラはあるが、とりあえず色が付いている。

剥いた身を洗って、水気をきちんと拭き取る。そのうえで、もう一度新しい麺つゆに入れ直した。これが今回の肝である。

前回の失敗は、外側から漬かるタレに対して、味の乗った皮ごと剥いでしまったことにあった。それなら皮を落としたあとにもう一度漬ければ、剥き身の表面から改めて味が入るはずだ。そういう理屈である。

漬け直して8時間経ったイカの身をまな板に置いたところ
漬け直して8時間後。全体が飴色になっている。ここまで来ると見た目からして違う。

昼のゲソで、嫌な予感がした

漬け直しの途中、8月2日の昼飯に、普通の刺身と、沖漬けのゲソを焼いたものを食べた。

沖漬けのゲソと生のイカ刺身の昼食
左が沖漬けのゲソを焼いたもの、右が生の刺身。味付けは何もしていない。

ゲソは前回も絶品だった部位である。タレがしっかり染みているので、味付けはいらない。そのままシンプルに焼くだけでいい。

今回も味は入っている。入っているのだが、少し辛い。

「これ、ちょっときついにゃあ」

この時点で、うすうす分かってきた。3倍は行き過ぎたかもしれない。

晩に、生と並べて食べ比べた

そして8月2日の晩。漬け直して8時間経った身を切って、同じイカの生の刺身と並べた。

沖漬けのほうは、切る前にキッチンペーパーで表面のタレを拭き取っている。そのままだとヌルヌルして切りにくいし、味も乗りすぎるからだ。

食べてみると、狙いは当たっていた。身の中までいい感じに染みている。前回のような、噛んでも味のしない白い身ではない。二段階で漬け直した効果は、はっきり出た。

ただ、やっぱり少し辛い。

生の刺身と交互に食べると、その差がよく分かる。生のほうは甘みと歯ごたえがまっすぐ来る。沖漬けは旨みが乗っている代わりに、後ろから塩気が追いかけてくる。悪くはない。悪くはないのだが、続けて何切れも食べられる味ではなかった。

翌日、洗っても辛さは抜けなかった

8月3日。漬けたまま残しておいたイカを出してきた。前の晩に辛いと思っていたので、今度は洗ってから切ってみた。

これがあまり効かない。洗っても色は結構残るし、辛さもそれなりに残る。表面を流したくらいでは、中まで入った塩分は出ていかないということだろう。当たり前といえば当たり前だ。

一度入りすぎた味は、あとから抜けない。ここは覚えておきたい。

結論、二段階は正解。濃度は2倍でいい

まとめるとこうなる。

二段階漬けは効いた。船上で漬ける、皮を剥いで洗って水気を拭く、新しいタレにもう一度入れる。この手順を踏めば、前回スカだった身の中まできちんと味が入る。前回の疑問だった「時間か、濃度か」でいえば、まず手順の問題だったということになる。

一方で、3倍濃縮は濃すぎた。前回の2倍濃縮のほうが、味そのものは断然うまかった。あれで身に入らなかったのは濃度のせいではなく、皮ごと味を落としていたからだ。

つまり次の正解は、2倍濃縮で、二段階で漬ける。これで一度やってみたい。

洗ったら剥がれてしまった麺つゆのラベル
ちなみに今回使った麺つゆの容器を洗ったら、ラベルがこの有様になった。かろうじて「3倍濃縮」だけは読める。

お徳用を買ったのが、もう一つの失敗だった

味の話とは別に、買い方でも失敗している。

今回の麺つゆは、沖漬けのためにわざわざ買ってきたものだ。しかもお徳用の1L。安いほうがいいに決まっている、という理由で手が伸びた。

ところが沖漬けに使うのは、タッパー1杯分でしかない。当然、こうなる。

半分以上残った1Lの麺つゆのボトル
盛大に余った。ラベルはもう剥がれてしまっている。

前回はこうならなかった。家にあった使いかけを持って行ったので、ちょうど使い切るくらいの量だったのだ。

そして、ここが一番痛い。その前回の麺つゆが何だったのか、もう思い出せない。うちは家で使う麺つゆの銘柄を決めていない。その時に安いものを適当に買ってくるだけだ。だから覚えていないし、写真も撮っていなかった。

味を比べるつもりなら、そこを記録しておかないと話にならない。「前回のほうがうまかった」と言えても、それが何なのか分からないのでは、次に買いようがないのである。

残ったこれは、ゆで卵でも茹でて、味付け卵にでもしようと思っている。

教訓としてはこうだ。これという麺つゆが決まるまでは、お徳用を買う必要はない。小さいものを何種類か試したほうが、答えに早くたどり着く。次に沖漬けを作る時は、また別のものを試してみたい。

——と、ここまで書いたところで、いま家で使っている麺つゆを確認してみた。4倍濃縮だった。

3倍で辛かったと言っているそばから、その上を行くやつが台所にいる。これで漬けたらどうなるかは、もう試さんでも分かる。

▼次は2倍濃縮で試すつもり
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うちの刺身は、甘い醤油をぶっかける

沖漬けではないほう、普通の刺身の話も少しだけ。

うちでは刺身に、甘い醤油をかける。しかも小皿に取るのではなく、皿の上からそのままぶっかけることが多い。この記事の一枚目、生の刺身の皿にも、もうかかっている。

甘口醤油のペットボトルと100均の醤油差し
これがその醤油。右の100均の容器に詰め替えて使っている。

理由は単純で、家族4人分の食卓に小皿を並べると、それだけで皿が増えるからだ。洗い物を減らしたければ、上からかけてしまうのが早い。

普通の醤油でもうまいが、この醤油だと刺身がさらに甘くなる。うちの家族は刺身全般これで、寿司屋へ行っても甘い醤油しかかけない。断っておくと、これはうちの家庭の話であって、この辺りの人がみんなそうというわけではない。

持ち帰ったウルメも、刺身にした

釣行記のほうで書いたが、この日は鯖を1匹も持ち帰らず、ウルメだけ1匹持って帰っている。そのウルメも、8月2日の晩、さっきの食べ比べと同じ食卓に並んでいた。

小さい魚なので、指で裂いてから包丁を入れた。写真は撮っていない。見栄えがあまりにも悪かったからだ。

味は、言うまでもない。釣ったその日のウルメが不味いわけがなかった。

イカを配ったら、鮎が返ってきた

最後に、8月3日の食卓を。

前の日に、釣ってきたイカを近所にお裾分けしていた。そうしたらこの日、お返しに鮎をもらった。

鮎の塩焼きとイカの刺身と沖漬けが並んだ食卓
もらった鮎を焼いて、イカと一緒に。海のものと川のものが同じ食卓に並んだ。

海で釣ったケンサキイカと、川の鮎を同時に食べる。狙って作れる献立ではない。

うまい。それしか言うことがない。

さて、次は8月11日に愛媛の愛南町へ遠征の予定である。数が釣れたら、今度こそ2倍濃縮で漬け直してみようと思う。

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この記事を書いた人
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高知在住。高知県内を中心に釣りや潮干狩りを楽しみ、時には隣県へも遠征。旬の釣りを満喫しながら、釣れた魚・採れた貝を使って適当に・簡単に・まったりと料理するのがモットー。

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