イカの沖漬けとクロサバフグの唐揚げ|等倍のタレを2日、3回目でやっと当たりが出た

イカメタル

8月22日の釣行で持ち帰ったのは、ケンサキイカ6杯とクロサバフグ5匹だった。数だけ見れば寂しい釣果で、そのことは前回の記事に書いたとおりである。ただ、食材としては十分だった。

先に結論から書く。沖漬けは、今までで一番うまくできた。3回目にして、やっとちょうどいいところに来た。

沖漬けは、船の上で仕込む

沖漬けというくらいなので、沖で漬ける。イカの墨を抜いて、タッパーに並べて、タレをかける。やることはそれだけだ。

船の上でイカにだし醤油をかけて沖漬けを仕込む
6杯とも生簀で生かしておいて、釣りの終わりにまとめて漬けた。

使ったタレは、キッコーマンの「いつでも新鮮 あまうま だししょうゆ」。6種のだしが入っているやつだ。写真の左に写っているハサミのようなものはフォーセップで、これで墨を抜いている。今年これに替えてから、墨抜きの成功率が3割から9割になった

といっても、釣れたそばから漬けていくわけではない。釣ったイカは生簀に入れて生かしておき、釣りが終わってからまとめて墨を抜いて漬ける。この日は結局6杯しか釣れなかったので、袋とタッパーに分けるのも面倒で、全部まとめて放り込んだ。

本来の沖漬けは、釣ったイカを生きたまま醤油に放り込むものらしい。ただ自分は、先に墨を抜いてから漬けている。あとの処理のことを考えると、そのほうが確実に楽だからだ。生きたまま漬けるやり方に比べて味がどう変わるのかは、正直まだ分かっていない。

麺つゆ、3倍濃縮、そして等倍

沖漬けを作るのは、これで3回目になる。

1回目は麺つゆで漬けた。ゲソとアラは絶品だったが、肝心の身にはほとんど味が入っていなかった。2回目は3倍濃縮を使った。今度は逆に辛い。二段階で漬け直して、なんとか身まで味は入ったものの、余計な手間がかかった。

薄すぎても、濃すぎても駄目だった。それで今回は、濃縮と書いていないタイプ、つまり等倍のものを選んだ。

もうひとつ、このタレを選んだ理由がある。麺つゆで漬けた刺身より、普段から家で使っている甘い醤油をかけて食べたときのほうが、家族の評判が良かったのだ。ボトルに「あまうま」と書いてあるのを見て、いつもかけているものに近いだろうと見当をつけた。

そのまま2日、放っておいた

船の上でタレをかけて、家に帰ってからは何もしていない。冷蔵庫に入れて、そのまま2日置いた。前回のように途中でタレを足したり、漬け直したりもしていない。

2日漬けて飴色になったイカの沖漬け
2日後。タレが回って、いい色になっている。

これが、ちょうど良かった。

皮は剥いだほうがいい

刺身にするときは、皮を剥ぐ。これは味というより食感の問題で、自分は皮のあのズルズルした感じが好きではない。剥いでから切ったほうが、口当たりがはっきりする。

ただ、皮を剥ぐと味の乗っていない白い部分が少し出てくる。そこには追いつゆを軽くかけた。

食べてみて、はっきり分かった。麺つゆのときのように味が入っていないこともなく、3倍濃縮のときのように辛くもない。等倍のタレに2日。これが自分にはちょうどいい。3回かかって、やっと答えらしいものが出た。

なお、イカは6杯を一度に食べたわけではない。この日手を付けたのは3杯分で、そのうち揚げる用に回したのが胴1杯分とゲソ3杯分。残った胴を刺身にした。フグのほうは5匹とも揚げている。ゲソを全部揚げに回したのは、前に麺つゆで漬けたときも、ゲソがいちばんうまかったからだ。

フグは、まず尾びれを見た

持ち帰ったクロサバフグ5匹
この日のフグは5匹。仕掛けを何個も持っていかれた相手である。

持ち帰ったのはクロサバフグだ。ここは間違えられない。

正直に書いておくと、自分は一度間違えている。8月13日の宿毛の記事では、同じ魚を「ギンフグ(シロサバフグ)」として書いていた。後から写真を見返して、尾びれが黒いことに気づいた。あの記事は訂正してある。

クロサバフグとシロサバフグの尾びれの違い
左が今回のクロサバフグ、右が以前釣ったシロサバフグ。どちらも自分で釣って、自分で撮ったものである。

並べてみると、違いは思っていたところになかった。どちらも尾びれの上下の角は白い。だから縁だけを見ていると迷う。見るべきは真ん中だ。クロサバフグは中央まで黒く、シロサバフグは中央が黄色い。

尾びれが黒いクロサバフグ
尾を広げると分かりやすい。中央まで黒い。

半日、タレとクレイジーソルトで

フグはさばいて一口サイズに切り、沖漬けに使ったものと同じタレと、クレイジーソルトをかけて、冷蔵庫で半日置いた。下味というより、しっかり漬け込む感覚に近い。

タレを2種類用意しなくていいのは楽だ。イカに使ったものが、そのままフグにも使える。

竜田揚げになるんだろうか

フグも、取り分けておいたイカも、キッチンペーパーで水気をしっかり取ってから、片栗粉をまぶして揚げる。水気を残したまま粉をつけると、衣がべたつく。ここだけは面倒がらないほうがいい。

醤油ベースの下味を付けて片栗粉で揚げているので、これは竜田揚げになるんだろうか。唐揚げと竜田揚げの境目が自分にはよく分かっていない。まあ、うまければどちらでもいい。

家族の箸が止まらなかった

沖漬けの刺身とケンサキイカ・クロサバフグの唐揚げ
上の2皿が沖漬けの刺身。左下がケンサキイカの唐揚げ、右下がクロサバフグの唐揚げ。フグは5匹とも揚げた。

イカの唐揚げがめっぽううまい。ゲソはもちろん、一緒に揚げた胴も良い。沖漬けのタレが入ったまま揚がっているので、下味をあらためて付ける必要がない。そしてフグも、身がジューシーで、想像していたよりずっと良かった。

家族の箸が止まらない。

「激ウマやな、これ」

この日出した分は、あっという間になくなった。フグは5匹とも揚げてしまったが、イカのほうは3杯ほど残っている。そちらは別の食べ方を考えることにする。数が釣れなかった日の獲物としては、上出来だったと思う。

その残りは、小袋に1杯ずつ小分けして冷凍した。漬けたまま冷蔵で置いておくのは2日までで、そこから先は凍らせてしまう。まとめて一袋に入れて凍らせると、食べたい分だけ出すのが難しくなるからだ。1杯ずつにしておけば、あと1品欲しいという日に、その1杯だけ解凍すればいい。

家族のほうが、舌は正しかった

ここまで書いておいて何だが、ひとつ認めておきたいことがある。

自分はこれまで「沖漬けにさえすれば、なんでもうまい」と思っていた。だがあれは、たぶん気のせいだ。釣った本人は、自分で釣ったという事実まで込みで食べている。うまいに決まっているのだ。

その点、家族はニュートラルに評価する。麺つゆの沖漬けを出したときの反応と、甘い醤油をかけたときの反応は、はっきり違った。悔しいが、あちらのほうが舌は正しかった。実際に食べ比べれば、甘い醤油のほうがうまい。

クロサバフグは、思っていたより良かった

ひとつ、考えが変わったことがある。

以前クロサバフグを食べたときは、身が少し硬いというか、シロサバフグよりは少し劣るな、と思っていた。頭の中で、シロのほうが上だと決めていた。

ところがこの日のフグは、まったく見劣りしなかった。個体の差なのか、下味の付け方なのか、揚げ方なのかは分からない。ただ、少なくとも「クロだから落ちる」と決めつけるのは間違いだった。

種を間違えていた魚で、味の評価まで変わることになった。

怪しいと思ったら、食べない

最後に、これだけは書いておきたい。

サバフグの仲間には、ドクサバフグがいる。自分はまだ釣ったことがないが、何度も何度も図鑑やネットで調べている。尾びれの形が他のサバフグと違うこと、それから背びれの付け根のあたりまで棘があるらしいこと。この2つを覚えている。

自分がシロとクロを見分けられるのは、これまで何十匹と釣って、そのたびに手に持って見てきたからにすぎない。それでも一度は間違えて記事に書いている。

少しでも怪しいと思ったら、絶対に食べないほうがいい。フグは、迷いながら食べる魚ではない。

3回目で、やっと

釣果は6杯と5匹。数字だけ見れば、寂しい夜だった。

ちなみに、沖漬け専用のタレというものが売られているのは知っている。それを一度も買わないまま、家にある醤油を回して3回目まで来てしまった。次はそれを試してみるのが課題になる。

それでも、沖漬けは3回目にしてやっとちょうどいい濃さに当たり、劣ると思い込んでいたフグは思い違いだと分かった。釣れない日にも、持って帰るものはある。

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この記事を書いた人
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高知在住。高知県内を中心に釣りや潮干狩りを楽しみ、時には隣県へも遠征。旬の釣りを満喫しながら、釣れた魚・採れた貝を使って適当に・簡単に・まったりと料理するのがモットー。

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